iPhone 14 のベンチマークが出揃ってきました。iPhone 14では上位Proモデルのみに最新のA16Bionicチップが搭載されています。A16はプレゼンではそこまでスコアの比較が出ていなかったので、どれほど差があるのか、現在のスマホ市場でどれほど先を行ってるのかをみてみましょう。
A16はプレゼンをみた感じでは製造プロセスがちょっとすすんで、メモリがLPDDR5になってるらしいので、ちょっとGPU性能を押し上げてくれるのかなって印象でした。あとはディスプレイエンジン強化とか、直接性能にかかわってこない部分も追加されていましたね。
geekbench5
まずはGeekbench5。瞬間的な最高到達性能しか測定できないのでかなり信用度は低い。しかし同じ端末のシリーズどうしであればざっくりと世代間の進化度合いは把握できるかと思います。
A16が全てのチップの中で最速になっている。Androidで一番早いのは「Snapgragon8 Plus gen1」、TSMC 4nmに移行してかなり性能があがったゲーミングスマホ用チップ。いままではゲーミングスマホ用にOCされたという印象の砂ドラ「Plus」モデルでしたが、今回はサムスン製造で失敗してTSMCで改良したという「改良バージョン」的な役割をになっています。そのために今回のハイエンド砂ドラは無印とPlusモデルの間で結構差がある。
ROG Phone 6 Proのスコアと比べてもかなりの差がついた。AeroActive Cooler 6という外付けクーラーが付属していますが、シングルスコアの差をみると冷却がどーのというレベルではないようにみえます。
TSMC製造に変えてPlusとなりかなりパワーアップできたのですが、再びBionicに離されてしまったので次の世代に期待したいところ。
Google Pixelはもうちょっと頑張ってほしい。Tensorチップも出てから少し期間が経っていますので、これから期待ってとこでしょうか。
とにかくシングル性能で大きくリードをとってるので、プロセスノードうんぬんの話ではないでしょう。クアルコムチップはすでにマルチコア化もクロックもBionicより力を入れている構成なので、なにか打開策がないと厳しい感じがします。
同じチップ同士のiPhone14とiPhone13では少しiPhone13の方がスコアが上ですが、同じと言って問題ない数値でしょう。
Antutu
リアルユースでのスコアを意識して作ってるらしいベンチマーク。AndroidとiPhoneの比較には使えないのでiPhone同士だけの比較に使います。iPhone14 Pro と14 Pro Maxは両方とも1TBモデルで測定。SSD容量によってスコアが変わる可能性もあるので注意です。
A16 Bionic のiPhone14 Pro と iPhone14 Proが97万ほど。
CPUはA16 Bionicモデルが約24万点、A15 Bionic モデルが約21万点。iPhone 14 ProはiPhone 13 Proから約18.8%の性能向上です。CPUが約17%、GPUが約28%の向上。AppleによるここれほどGPUパフォーマンスが向上したスマホチップは近年ではなかったそうです。
CPUからGPU、そしてメモリまで全体的に性能が伸びている。特にメモリのスコアが上がっているところにも注目したい。A16 BionicはLPDDR5にアップグレードされているようです。
中国のWekiHome氏が分解報告動画をだしており、ここで内部のパーツについて紹介しています。RAMはSamsung製のLPDD5 RAMが採用されていますので速度が上がっているので、それに伴ってGPU性能も向上しているのでしょう。
5G対応のモデムもA16ではクアルコムの「Snapdragon X65」が採用されており、これも「Snapdragon X60」からアップグレードされている。下り最大10Gbpsの5G通信に対応していたり、消費電力も下がったりするらしいです。
3DMark Wild Life
ゲームのフレームで比較がされていますが、これもスコアはA16が一番たかく、A15もいまだに2番。その後に砂ドラ8 Plus gen1です。最近の砂ドラってPlusに限りますがGPU性能が思っていたよりも高いですね。
ROG Phone 6 ProとGalaxy Z Fold 4の差は筐体の差だと思います。自社のメイン製品に自社製造のチップを入れれないという矛盾も感じてしまいますが。。
Galaxy Z Fold 4 にPlusを入れてハイエンドスマホを製造したかったとは思うのですが、サムスン製の無印gen8が熱かったので、折りたたみに入れるのが怖かったのではないでしょうか。
折りたたみスマホはミドルレンジSoC入れる方が理に適ってる感じはするのですが、開発費の回収考えるとハイエンド価格まで上げないときついんでしょう。Exynosだったら自社でクロック下げれたんですけどね笑
あいかわらずTensorのスコアは低いですが、未来があると信じたい。Tensorチップは昔は全てのExynosとかKirinとかで採用されてたmali GPUなので砂ドラから抜け出したスコアを出すのは難しいか。
Adobe Premiere Rush
引用 : Tom's guild
結論
やっぱりiPhoneは一番速い。
しかし、確実なパワーアップが約束されているかといえば、そうではない気がする。まずCPUはそこまでの向上はしていないようにみえるので、A16を買うメリットはGPUでしょう。あとは、dynamic island かな笑
しかもBionicチップは電力効率がめちゃいい。砂ドラは次の 「Snapdragon8 gen2」が期待されるが、まずはA15に追いつけるかどうかからスタートです。
間違いなくA16が現在世界最速のスマホチップです。しかし欲しいかと言われればビミョー。
世界のガジェットファンたちはSD8gen2を期待してるのかもしれない。
僕は5年後のTensorチップを期待してます。たぶん2年とかじゃしんどそう。でもエンジニアそろってますからね。AppleシリコンとかBionicの開発者がいますから。
追記 : 次に予定されている「Tensor G2」はCPUコア構成が同じで少しOCされるらしいので、それほどの性能アップは期待できないか。
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