M2 Macbook Air / Pro における「SSDの低速問題」についてまとめます。
SSDが低速でも常に性能が遅くなるわけではありません。その理由は、基本的にはSSDにデータを落とす前にSSDよりも高速なメモリ上で処理をしてしまうから。
昔、HDD時代のPCではメモリが少ないとかなり低速なりました。その理由はHDDがかなり低速だったので、メモリからHDDにデータが溢れてしまうと、遅いHDDの上で処理をする必要があったからです。M2 Macbook のSSDは低速といってもHDDに比べると信じられないくらい高速なわけですから、そこまでの影響はでません。しかしロジックは全く同じで、SSDやHDDよりも、メモリの方がはやいの、十分なメモリを装備していた方が遅い状況にはなりにくい。
今回のM2 モデルのSSD低速問題で大きく挙動に差が見られるのは、ほとんどの場合が画像処理をするLighroomやPhotoshopでの写真編集をしているケースです。画像処理にはかなりのメモリ容量が必要になりますので、特にメモリ8GBだとすぐに溢れてしまいます。
メモリの大部分が使用されている場合だとSSDの上で処理をする必要があるので、開いている画像加工アプリの他のChromやその他のアプリまでSSDにスワップされ、挙動が遅くなってしまいます。
逆に言うと、メモリ8GBや、アップグレードした場合は16GB、24GBまでにおさまる処理しかしないのであれば、今回の低速SSDによる挙動の差はかなり少ないと考えれます。
メモリが溢れて、SSDにデータが落ち、遅いSSDでデータ処理をするたびに遅く感じる、ということだけ覚えておきましょう。
メモリを優先的にアップグレードした方がいい
この考えから、そもそもSSDが低速なのであればその低速のSSDにスワップさせなければいいという考えが成立します。
SSDは本来容量増やしたいためにアップグレードするのが基本なので、容量だけが欲しい人は外付けSSDの方が安いです。MacのSSDアップグレードはめちゃくちゃ高くて、1TB以上を考えているひとはまじで外付けSSDをおすすめします。
写真や画像加工をする人、もしくはその他の作業でかなりメモリを消費する人はメモリを16GBに、それ以外の人でSSDの速度が気になる人はSSD を512GBにアップグレードすればいいと思います。
常に速度に差が出るのは外付けSSDとの転送速度
YoutuberさんたちがSSDの低速問題を指摘しているときに使っているBlackmagicなどの数値は、シーケンシャルと呼ばれる連続したデータの読み書き速度です。しかしSSDの速度を表す数値にはランダム速度といものもあり、こちらがOSの挙動に強く影響する場合も多いです。
シーケンシャルで大きいものでは半分近くまで速度が低下しているものもありますが、これはMacの挙動すべてが半分になるというものではありません。ではどういったときに今回の低速SSDは強く影響するのか。それはおそらく大量データをコピーする時だと思います。
MacbookはノートPCなのでもちろん外付けのSSDと内蔵SSDとのデータのやりとりです。外付けSSDから大きいデータをMacに書き込む場合、その逆の外付けSSDに転送する場合には大きな差がでるでしょう。
でも、ここで見落としがちなのが、そもそも使っている外付けSSDが速く転送できるのかってこと。確かにThunderbolt対応でかなりの高速ストレージがありますが、自分でUSBのケースとM.2 SSDの組み合わせで用意するかたも多いかと思います。
USB3.2 gen2では転送速度は最大で10Gb/sくらいです。さらにSSDで大量データを転送するときには中のSSD次第では、途中でかなり速度が低下してしまいます。これはPCIe4.0であろうが3.0であろうが、有名なメーカーであろうが関係ありません。以前テストしたなかではCrucial のP2では状況によってはHDDの速度くらいまで書き込みが低下しました。比較的低価格のローエンドSSDでは速度低下が激しいので注意した方がいいです。
低速SSD問題でシーケンシャルが約半分くらいまで落ちるのですが、それが一番影響するのが外付けSSDからの大量データの転送完了までの時間。しかもM2 MacのSSD低速問題はベースの256GBだけの話だったはずです。256GBにOS、アプリが入っている状態だとどれだけ大きくても50GB未満のデータくらいしか転送しないはずです。はたして50GBのデータ転送のために、速度を速くする必要があるのでしょうか。50GB程度であれば半分の速度だとしても、それほど完了時間まで差はないと思います。
Macbook Pro 14 / 16 インチに行けばSSDもその他の性能も高速
差額は大体55,000円くらい。結構大きいがどの辺が違うのか比較してみたいですね。
MBP 14インチをM1 Proのベースモデルで買うと、M2 MB Airよりもかなりアップグレードされるポイントがあります。Liquid Retina XDRディスプレイ、スピーカー、マイク、そしてサポートされているポート類も多くなります。
MBP14/16インチでは6K モニターと追加で 4K TVが接続可能です。一方で M2 MB Air は 1台まで (最大6K/60Hz) なので、デスクトップライクな使い方をするときに、M2 Macbookだと制限があります。
シングルコア性能が高いことにより、いろんなアプリの挙動は早いです。体感できるかもではわかんないですが、まだシングルコアで動いているアプリはたくさんあります。しかし製品としてみたときはM2モデルはSSDが速度が半減しているので、挙動の差は場合によります。
M2チップの進化は期待していた以上のものがあり、M1 Proの近くまで性能を伸ばしてきたことは事実です。しかし画面出色や、チップの差意外にも製品としての拡張性や、画面、マイク、カメラなどの機能性の違いもあるので、製品としてはM1 Proが入ってる方がかなり上位になります。
違うところを抽出すると、CPU、GPU、メモリ、と色々ありますが、大きく差があるのは「ディスプレイ」「GPU」「I/O周り」のサポートの3つでしょう。そして製品としてアップグレードしてる画面やマイクなどに魅力があれば、上位のM1 Proを購入してもいいでしょう。
0 件のコメント:
コメントを投稿