iPad Pro のM2モデルの噂は今までもありましたが、ついに来ましたね。
今回発表されたのはスタンダードのiPad、iPad Pro、そしてApple TV 4Kの新モデルです。
iPad Pro (M1) を個人的に使っているので、今回はM1モデルからの変更点と買い替えが視野に入るのか、アップグレードされた点を確認してみましょう。
iPad Pro (M1) は12.9インチ (以下12インチ) のみがmini-LED display採用でした。このあたりの12インチProに限定されていた機能が11インチモデルにも採用されるかとの期待もあります。
M2チップを採用することでパフォーマンスの向上とそのほかいくつかのマイナーチェンジがありますので世界最高峰となるiPad Pro (M2)と、M1モデルと比べてみましょう。
Appleは最近自分達でMacのチップを製造するようになりました。iMacやMacbookで採用されているのがこのM2チップです。Bionicチップの改良版なのですが、iMacもMacbookも、そしてiPadにも採用されています。
チップ製造は非常にコストがかかりますが、他の製品と同じく大量生産をすることによってコスト削減が期待できます。たとえばIntelのCPUはCore i3 や最上位はi9など、たくさんのバリエーションがあるようにみえますが、実際にはCPUコアや内蔵GPUを訳ありでオフにした全く同じCPUでバリエーションを作っているのも多く、全体的な設計は同じものを採用することで生産コストを削減しています。ちなみにノート用CPUも基礎は同じだったりします。
Appleの場合は全く同じM1シリーズチップを、たくさんの製品に採用していくことによってチップコストを下げていきます。できるだけチップは統一してあげた方がいいので、今後はM1がすべてM2世代に移行していくでしょう。
今回のM2チップへのアップデートもiPad Proの性能を上げるためではなく、M2チップを採用できる製品の枠を増やしたという見方もできます。M1で性能は十分だったはずです。
価格
販売価格は米国では$100くらい上がるという予想もありましたが、11インチ、12インチ共にM1モデルと同じらしい。
11インチは$799、12 インチは$1,099。
しかし米国以外の国では日本を含め、M1が出た当初よりかなり値上がりをしています。
Apple Store価格は11型のWi-Fiモデルが124,800円から、12.9型はWi-Fiが172,800円からになっている。
デザイン
デザインでは全く変更は無し。もちろんワイヤレスチャージとかも期待されてデザインが変わるんじゃないかって噂もあったのですが、同じデザインだと同じアクセサリーを使えるのでありがたい。でも、M1モデルから買い換える人はほとんどいないと思いますw
しかしカラーも同じくスペースグレイとシルバーなのですが、これについてはひとこと言いたい。
「せっかくなんだからMacbookとカラバリ統一してくれw」
たしかにコストかかるのはわかる。でもそういうところなんですよ。MacbookとiPadで統一させたい人もいてるかもですよ。
ディスプレイ
ディスプレイも変更無しです。
11はLiquid Retina (2388 x1668 pixels) display。
12.9インチは12.9-inch Liquid Retina XDR (2732 x 2048 pixels) mini-LED screen。
mini-LEDもこれからAppleのスタンダードになっていく方向だと思うので、チップと同じく大量発注によるコスト11インチでのmini-LED採用もも少し期待していたのですが。
性能
AppleによるとM2チップは8-core CPU と 10-core GPU構成でそれぞれ15%、35% 速くなります。M2チップといえばProres対応のビデオエンジンも搭載していますので、これによりProses動画のトランスコード速度は300%も速くなるそうです。
カメラ
カメラも同じ。
・12MP (ƒ/1.8 aperture) Wide camera
・10MP ( ƒ/2.4 aperture) Ultra Wide camera (125-degree field of view)
リアカメラでは
1080p/4K video が 60 FPS、 ProRes video なら 4K で 30fpsで撮影可能。
(ベースモデルの128GBストレージモデルではProresの撮影は1080pに限られます。)
Center stage も去年のM1モデルで採用されました。カメラに変更はないのでM1モデルでいいでしょう。
通信接続
Wi-Fi 6E ((802.11ax) Bluetooth 5.3に対応。
M1モデルのWi-Fi 6 、 Bluetooth 5.1 からアップグレード。
5Gのオプションも初めてiPadで登場しました。
しかし、Wi-Fi 6Eと5Gのミリ波は両方とも日本では使えません。。
Apple Pencil と Keyboard
M1モデルと同じく
第2世代 Apple Pencil と最新のApple Magic Keyboard
に対応します。
そしてOSアップデートで 第2世代 Apple Pencilには新しい機能が追加されます。
ペンが12mm離れていても感知してくれるホバー機能を搭載。描く前に作業をプレビューしてくれたりします。絵師さんたちにとってはありがたい機能になるかもしれません。
この何が便利なのか? というと、メインはやはりドローイングシーン。画を描く時は画面に触れる前にペン先の大きさを知ることができるってわけです。また、水彩ペイントアプリでは、混ざった色の仕上がりを事前に知ることができます。
この機能はM2 iPad proとiPadOS 16と2nd Gen Apple Pencilの組み合わせでしか使えません。
バッテリー
公式では10時間の使用と変わりないとのことですが、チップが変わっているの全く同じではないはずです。しかしパワーが上がった分作業処理に対するバッテリーの消費は実機でテストしてみないとわかりませんが、それほど差がないので仕様上も同じとしているのでしょう。
買うべき人は?
とまあ、大きなイベントでの発表でもなかったようにそれほど進化はしていません。しかもM2チップをなかなか使いこなせない製品に搭載するので、はやりチップの世代を揃えるためのものと言えるでしょう。
しかし、M2チップになっていますので特にProresビデオを扱う人、新しいペンのホバー機能を使いこなしたい絵師さんは買ってもいいかもしれません。
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